低年式・過走行のキャンピングカーは売れるのか|20年落ち・10万km超の掲載データと、査定で見る5つの項目
「もう20年落ちだし、10万kmも超えている。値段なんてつかないだろう」
そう思って、そのまま置いてある方は少なくないはずです。
乗用車の感覚では、その通りです。ただ、キャンピングカーは少し事情が違います。
この記事では、広島県福山市の中古キャンピングカー専門店「soto(to)」が、全国展開する専門店2社の掲載在庫を集計して、古い車両・走行距離の多い車両が実際にいくらで並んでいるかを先にお見せします。
そのうえで、なぜ値がつくのか、13年を超えると何が変わるのか、査定で何を見ているのかを書きます。
データは2026年9月14日時点で販売中の中古キャンピングカー(自走式)872台、支払総額ベースです。相場は動くので、数字はその時点の目安として読んでください。

目次
- 先に結論|13年超の車両が専門店に159台、中央値348万円
- 年式別の掲載価格|2005年式以前のほうが高い理由
- 走行距離別の掲載価格|10万kmを超えても中央値300万円
- なぜ古いキャンピングカーに値がつくのか
- 13年を超えると変わること|税金は上がる。価値は別の話
- 低年式・過走行の査定で見る5つの項目
- 実例|平成5年式のキャンピングカーを買い取りました
- よくある質問
- まとめ
先に結論|13年超の車両が専門店に159台、中央値348万円
| 区分 | 該当台数 | 全体に占める割合 | 掲載価格の中央値 | 中心帯(25〜75%) |
|---|---|---|---|---|
| 2013年式以前(初度登録から13年超の目安) | 159台 | 約18% | 348万円 | 265〜436万円 |
| 2010年式以前 | 88台 | 約10% | 336万円 | 268〜402万円 |
| 走行10万km超 | 86台 | 約10% | 300万円 | 248〜436万円 |
| 走行15万km超 | 14台 | 約2% | 289万円 | 248〜323万円 |
※全国展開するキャンピングカー専門店2社の掲載在庫を当店で集計。2026年9月14日時点で販売中の中古車(自走式:キャブコン・バンコン・軽キャンパー・バスコン)872台、支払総額ベース。新車・未使用車・トレーラーは除外。掲載価格なので、成約価格とは差があります。
専門店が、13年を超えた車両を159台、値段をつけて店頭に並べています。
「値段がつかない」なら、並んでいません。
ここから先は、この数字の中身です。

年式別の掲載価格|2005年式以前のほうが高い理由
| 年式 | 台数 | 中央値 | 中心帯 |
|---|---|---|---|
| 2010年式以前 | 88台 | 336万円 | 268〜402万円 |
| 2005年式以前 | 19台 | 355万円 | 286〜421万円 |
| 2000年式以前 | 4台 | 335万円 | 273〜384万円 |
2005年式以前の中央値(355万円)が、2010年式以前全体の中央値(336万円)より高くなっています。
台数が少ないので目安ですが、理由の一つは、古い車両は状態の良いものしか市場に残らないことだと考えています。程度の悪い車両は先に姿を消し、残っているのは丁寧に使われてきた個体です。
タイプ別に見ると、こうなります。
| タイプ(2010年式以前) | 台数 | 中央値 | 中心帯 |
|---|---|---|---|
| キャブコン | 28台 | 363万円 | 300〜462万円 |
| バンコン | 48台 | 292万円 | 247〜368万円 |
| バスコン | 11台 | 648万円 | 489〜659万円 |
※表の3タイプ以外の1台を除いています。
バスコンは古くても中央値が600万円を超えています。代わりになる車が新車にも中古にも少ないからです。
走行距離別の掲載価格|10万kmを超えても中央値300万円
| 走行距離 | 台数 | 中央値 | 中心帯 |
|---|---|---|---|
| 10万km超 | 86台 | 300万円 | 248〜436万円 |
| 15万km超 | 14台 | 289万円 | 248〜323万円 |
| タイプ(10万km超) | 台数 | 中央値 |
|---|---|---|
| キャブコン | 16台 | 342万円 |
| バンコン | 66台 | 293万円 |
| バスコン | 4台 | 652万円 |
10万kmを超えたバンコンが66台。ハイエースやキャラバンは、もともと商用で20万km、30万kmと走る前提の車です。キャンピングカーのベース車両として10万kmを超えても、「走る部分」の評価はそれほど下がりません。
集計の中には25万km超の掲載車両もありました。
なぜ古いキャンピングカーに値がつくのか
理由① 価値の多くが、走行と関係ない部分にある
キャンピングカーの価値は、ベース車両だけで決まりません。家具、断熱、電装、給排水、ベッド展開の構造。これらは走行距離とともに減るものではなく、造りと状態で評価されます。
丁寧に使われた20年落ちの車両が、雑に扱われた10年落ちより高くなることは、実際にあります。
理由② 生産終了したモデルは、代わりがない
キャンピングカーは、一台一台が架装された一点ものに近い車です。すでに生産が終わったモデル、ビルダーが手を引いた構造、今は作られていない仕様。「これを探していた」という買い手が、全国のどこかにいます。
古いことが、そのまま希少性になる世界です。
理由③ 新車の供給が限られている
一般社団法人日本RV協会の「年次報告書2025」(2026年3月31日発表)によると、国内のキャンピングカー保有台数は173,000台で過去最高を更新した一方、2025年の生産台数は7,727台にとどまりました。ベース車両の供給が十分でなかったことが理由として挙げられています。
新車が思うように手に入らなければ、程度の良い中古車に目が向きます。その中古車も足りなければ、もう少し古い車両まで視野が広がります。
13年を超えると変わること|税金は上がる。価値は別の話
上がるのは税金です
JAFの解説によると、ガソリン車・LPG車は初度登録から13年(ディーゼル車は11年)を超えると自動車税がおおむね15%引き上げられ、自動車重量税も13年超と18年超の2段階で重くなります。
キャンピングカー(8ナンバーのキャンピング車)も乗用車と同じ扱いで、自動車税はおおむね15%の重課です(広島県の県税の案内より)。軽キャンパーは軽自動車税が約20%の重課になります。
つまり、ディーゼル車なら11年、ガソリン車なら13年を境に、毎年の維持費は増えます。
価値が下がるわけではありません
税金が上がることと、車の価値が落ちることは、別の話です。1章の表のとおり、13年を超えた車両は専門店の店頭に159台並び、中央値は348万円です。
「13年経ったから、もう値段がつかない」ではなく、「13年経ったから維持費が上がる。だから今の価値を確認しておく」が正しい順序です。

低年式・過走行の査定で見る5つの項目
古い車両ほど、「年式」ではなく「個体」を見ます。査定に関わる主な項目です(順番は車両によって変わります)。
① シェル(居住部)と雨漏り
天井、窓まわり、ベンチレーター、ソーラーパネルの架台。シーリングの劣化と、内側のシミを確認します。低年式車の価値を大きく左右する部分です。
見方はキャンピングカーの雨漏り|原因・修理費と、直すか売るかの判断に書いています。
② 電装系
サブバッテリーの製造年、走行充電、インバーター、FFヒーターの燃焼。消耗品は消耗品として扱い、それで車両全体の価値がなくなるとは考えません。
詳しくはキャンピングカーのサブバッテリーが弱ったらへ。
③ ベース車両の機関
エンジン、ミッション、足回り、下回りのサビ。走行距離そのものより、整備されてきたかどうかを見ます。
タイミングベルトの交換歴、オイル管理、車検時の整備記録があれば、走行距離の不安はかなり減ります。
④ 記録
整備記録簿、架装の取扱説明書、後付け装備の領収書。記録がある車両は加点できます。記録がなければ「確認できないもの」として評価せざるを得ません。
⑤ そのモデルの需要
同じ年式でも、モデルによって探している人の数が違います。どのビルダーの、どのモデルに、どれだけの需要があるのか。ここは一般の中古車店では評価されない部分で、専門店で差がつくところです。

実例|平成5年式のキャンピングカーを買い取りました
当店では、平成5年式(1993年式)のヨコハマモーターセールス製 いすゞロデオを買い取った実績があります。30年以上前の車両です。
一般の中古車店に持ち込めば、「古すぎて値段がつかない」と言われてもおかしくない年式です。
けれど、この車には値段がつきました。理由は、4章で書いた「走行と関係ない部分の価値」と「代わりがない希少性」です。
- 架装が丁寧に使われ、状態が保たれていた
- 今は手に入らない構造と、モデルとしての物語があった
- それを探している方が、全国のどこかにいる
詳しくは【買取速報】広島県よりヨコハマモーターセールス いすゞロデオでご紹介しています。
状態が良ければ、年式は関係ありません。これは、当店が実際の買取で確かめたことです。

よくある質問
Q. 20年落ちですが、本当に値段がつきますか?
車両によりますが、つく可能性は十分にあります。2005年式以前の車両が、専門店の店頭に19台並んでいます(2026年9月14日時点の集計)。年式だけで判断はしませんので、まず状態を見せてください。
Q. 走行20万kmを超えています
集計の中には25万km超の掲載車両もありました。走行距離より、整備されてきたかどうか、架装の状態がどうかで評価します。整備記録があれば、ぜひお見せください。
Q. 雨漏りがあります。それでも査定してもらえますか?
査定できます。雨漏りの箇所と程度を見て、修理のコストを織り込んだうえで金額を出します。直してから売るより、そのまま出していただくほうが結果的に得なことが多いです。
Q. 車検が切れたまま何年も置いてあります
問題ありません。積載車で引き取ります。長く動かしていない車両は、サブバッテリーの放電やタイヤの変形が出ていることが多いですが、それを含めて評価します。
Q. 古い車の書類がそろっていません
普通車なら車検証と印鑑証明(軽キャンパーは認印)があれば、あとはご案内できます。相続の場合は追加の書類が必要になるので、そろっていない段階でご相談ください。
Q. まだ売るか決めていません
金額だけ知って、あと2年乗ると決める、という選び方もあります。無理な営業やしつこい連絡は一切いたしません。
まとめ
- 13年を超えた車両は、専門店の店頭に159台。中央値348万円
- 走行10万km超は86台。中央値300万円(いずれも2026年9月14日時点、872台の集計)
- 古い車両は状態の良いものだけが市場に残るので、年式より個体で評価される
- 13年超で上がるのは税金。価値は別の話
- 査定に関わるのは、屋根とシーリング・電装・機関・記録・モデルの需要の5つ
「古いから値段がつかない」と決める前に、一度だけ金額を聞いてみてください。
長く連れ添った一台を、ただの古い車として送り出すのはもったいないことです。


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soto(to)|中古キャンピングカー専門店
所在地:広島県福山市神辺町新徳田542-2
営業時間:10:00〜18:00/定休日:水曜日
代表者:柚木 功太
古物商許可番号:広島県公安委員会許可 第731192500009号
参考
- 一般社団法人日本RV協会「年次報告書2025」(2026年3月31日発表)
- JAF「13年超の車の税金」に関する解説
- 広島県「自動車税(種別割)のグリーン化特例(重課)」の案内

